IT ガバナンスにおける EDM モデル

2. IT ガバナンスにおける EDM モデル
ガイドラインでは、前節の IT ガバナンスの定義における経営陣の行動を、情報システムの企画、開発、保守、運用に関わる IT マネジメントとそのプロセスに対して、経営陣が評価し、指示し、モニタすることとする。
また、IT ガバナンスにおける国際標準であるISO/IEC 38500 シリーズ及び日本での規格である JIS Q 38500 より、評価(Evaluate)、指示(Direct)、モニタ(Monitor)の頭文字をとって EDM モデルと呼ぶ。
・評価とは、現在の情報システムと将来のあるべき姿を比較分析し、IT マネジメントに期待する効果と必要な資源、想定されるリスクを見積もることである。
・指示とは、情報システム戦略を実現するために必要な責任と資源を組織へ割り当て、期待する効果の実現と想定されるリスクに対処するよう、IT マネジメントを導くことである。
・モニタとは、現在の情報システムについて、情報システム戦略で見積もった効果をどの程度満たしているか、割り当てた資源をどの程度使用しているか、及び、想定したリスクの発現状況についての情報を得られるよう、IT マネジメントを整備すると共に、IT マネジメントの評価と指示のために必要な情報を収集することである。

平成31年 春期 システム監査技術者 午前II 問1 にて出題