P81 問題解決のステップと合意形成のステップ

【問題解決のステップ】
問題解決のステップには様々な考え方があるが、
あらゆる領域で活用可能な「What→Where→Why→How」の4つのステップを紹介する。

●What:何が問題なのか?(問題意識の明確化)
●Where:どこが問題なのか?(問題箇所の特定)
●Why:問題が生じる原因は何か?(真因の追及)
●How:どうするのか?(対策の立案・実行)

こうした考え方が必要なのは、決め打ちやしらみ潰しなどに陥らない様にするためである。
また、上記考え方を思考の癖にすることは重要である。
人は多くの場合、どうしたらよいのか(How)から考えてしまう、
もしくは、なぜそうなっているのか(Why)から考え始める傾向が強い。
一時的には状況が改善できても、しばらくすると同様の問題が再発する事が往々にしてある。
これは、本質的な原因に対処できていないためである。
また、事前に何が問題なのかを正しく課題設定しておかないと、
別に重要ではないこと、そもそも問題ではない事を考える無駄が発生してしまう。

【合意形成のステップ】
合意形成のステップの中に問題解決のステップが組み込まれている。
以下の合意形成のステップの内、アクションの理由の共有・合意を取る際の手法が問題解決のステップである。

●場の目的共有
問題解決のステップの前段
 ・議論の場の目的自体は何か?
 ・合意のための手続きは妥当か?
 ・参加者への期待役割は何か?

●アクション理由の共有・合意
問題解決ステップのWhat、Where、Whyの3つのステップを含む
 ・問題意識の明確化(What)
  あるべき姿の要件を洗い出す
  具体化して議論するプロセスを通じて問題意識を共有する
 ・問題箇所の特定(Where)
  広げて、絞る
  Whyに飛ばず、Whereに留まることが問題解決の肝
  共通点・相違点に着目して問題の構造をあぶりだす
 ・真因の追及(Why)
  原因の把握にこそ、多くの意見が必要
  広げる→絞り込む→深める
  MECEだけでなく、状況の映像化、イメージアップすることによる状況整理、把握

●アクションの選択と合意、実行プラン・コミットの確認・共有
上記2つは問題解決のステップのHowに当たる
 [アクションの選択と合意]
 ・取りうる選択肢は何か
 ・どのような基準で選択するか
 ・選択した場合の想定されるリスクや対応策は何か
 [実行プラン・コミットの確認・共有]
 ・実行プランをどうするか
 ・各自の役割は何か
 ・実行時に生じる判断や意思決定をどの様に行うか

書籍には上記内容が図解で分かりやすく解説がされている。